せんせのブログ

【TV番組制作協力】NHK 化学の専門家からも「Stop The 道頓堀ダイブ」!

2023.09.14

阪神ファンが待ち望む18年ぶりの「アレ」。
平成17年以来となる阪神タイガース優勝を目前に控え、関西ではさまざまな所で"その時"に備えた動きが出てきています。 本日は、NHK大阪放送局の記者さんからの取材依頼を受け、みなと先生がコメントしました。道頓堀川の水質に関して専門家の立場から『飛び込み危険』の注意喚起を行いました!

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1985年の阪神タイガース優勝の際、狂喜乱舞し道頓堀へ飛び込むファンの姿がテレビで放映されて以来、阪神タイガースや優勝した時や、サッカーで日本が勝った時、何かのイベント事の際に大勢の人が道頓堀へ飛び込んできました。この光景を『大阪の風物詩』、『阪神優勝のセレモニー』のようにとらえる人もいるようですが、果たして道頓堀川に飛び込んで大丈夫なのでしょうか?

道頓堀川に立地の近い本校では、2004年度より学生環境委員会が中心となり、道頓堀の水質を「化学的に」見守り続けています。継続的にその水質を測定し、公表し、客観的にそれらの是非について判断できる材料を広く提供しています。
道頓堀川は泳げるか?道頓堀川の水質調査

人が泳ぐ上で衛生上の基準となる、厚生労働省の「遊泳プール水質基準」では大腸菌などの微生物の増殖は「検出されないこと」が求められていますが、道頓堀川は測定を始めてから一度も基準を満たしていません。
↓みなと先生が持っている緑色の液体が大腸菌を増やす培地です。これを培養させて、大腸菌の数を調べます。

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また、一般細菌についても厚生労働省の基準をはるかに上回っており、水中には細菌いまだ多く存在しています
↓実際このようにシャーレの中で細菌を培養させて、増えた一般細菌数を調べます。

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細菌の数以外にも、川の水の濁りも強く、飛び込んだら体にヘドロの臭いも付いてしまいます。
ですので化学の目で見て、現時点では道頓堀川は人の泳げる状態ではありません!

待ちに待ったという人も多い18年ぶりの「アレ」。
後味が悪くならないよう、みんなでルールを守って行動し、喜びを分かち合いたいですね。

本日の取材の放送日などの詳細が決まりましたら、こちらのブログでご紹介します!本校は日本で唯一の化学の専門学校ということで、これまでにも様々な番組で講師がテレビに出演して化学的な現象の解説を行ったり、裏方として台本の化学的な説明内容の確認を行ったりしてきました。 このようなメディアへの、これまでの協力実績については以下のリンクからご覧ください

▼メディア紹介実績

By ミニー