せんせのブログ

道頓堀川水質調査 ~5日間の最終日~

2023.06.23

先週から今週にかけて、本校の学生たちは課外活動の一環で、放課後に実験をしていました。

何の実験をしているかというと、年に4回行っている道頓堀川水質調査に関わる実験です。
この活動は、学生たちが主体となって取り組んでいる活動で、準備から採水、実験、実験結果の解析、
そして公表用データの作成まで、学生たちが行います。 そして、この活動は先輩から後輩へと技術を伝承し、
データを引継ぎながら、今年で20年目を迎えます。
これまでの調査結果は本校のホームページで紹介していますので、こちら「道頓堀川の水質調査」のページをご覧ください。
先週はサンプリングと、採水したばかりの水質の基礎データ(水温、pH、濁度)を集めていました。
その時の様子は「第75回 道頓堀川水質調査 ~サンプリング採取へ~」のページをご覧ください。

今週は細菌の培養や水中の溶存酸素量の変化を見るための実験を行います。
細菌検査で検査する項目は、一般細菌と大腸菌についてです。人の体温に近い36℃付近で検水を培養させ、
増えた一般細菌の数を数えます。この数が基準値よりも多いと、飲用には適していない水となってしまいます。

細菌を培養させる培地を作っています↓
460788558736392645.jpg

一日置いたシャーレの上で増えた細菌の数を数えます。
一人では大変なので、協力して数えます。
IMG_0398.JPG

IMG_0401.JPG

大腸菌の検査は試験管を振って確認します。
2年生が見せてくれる様子を1年生もついて習います。

IMG_0396.JPG

IMG_0394.JPG

IMG_0393.JPG

最終日はBOD(生物化学的酸素要求量)の測定です。
BODとは、水中の有機物などの量を、それを分解するために微生物が必要とする酸素の量で表したもので、この数値が高ければ、有機物が多く含まれていることを意味し、一般的には汚染が進んでいることを示します。実はBODの測定は初日にも行っています。
環境化学分析学科2年のFくんにその理由を尋ねてみました。

初めて参加した時には、よく分からないままに参加していたFくんも、1年間でしっかり成長しリーダーとして全員を率いています。
この日の2年生達は、1年生が正確な結果を導けるように、滴定の基本操作から一つ一つを手ほどきしてあげるのが主な役目です。

IMG-0839.JPG

IMG-0851.JPG

Fくんが一人一人の元へ指導に回っている間に、1年生は教わった通りに早速実践!!
先輩の指導を受け、そして後輩へ指導する立場になっていく、この道頓堀水質調査は
そういう先輩後輩の絆を強める場でもあると言えます。
この5日間で距離の縮まった1年生と2年生、技術を磨いて、次回以降の活動にも積極的に参加してくださいね!

5日間、お疲れ様でした!

By.ミニー