せんせのブログ

食酢を分析してみよう!~基礎化学実験~

2023.05.09

今回は、1年の基礎化学実験の様子をお届けします。
入学してから1か月が過ぎ、学校生活にも慣れてきたころでしょう。
ゴールデンウィーク明けで、実家に帰省したり、遠方に旅行に行ったり、
友人と過ごしたり、実験の前にたくさんの話を聞かせてもらいました。
なかなか、切り替えが難しいところではありますが、終始集中して、
実験に取り組んでいる様子でした。

今回の実験内容は、「食酢中に含まれる酸の量を求めてみよう」です。
食酢に含まれる代表的な酸は、「酢酸」です。
食酢を匂ってみると、ツーンと鼻の奥をくすぐる感じがします。
そして、食酢を少し舐めてみると、とても酸っぱく感じますね。
これらの特徴は、酢酸によるものです。

本実験では、この酢酸の量を中和滴定という方法で測定します。
食酢の入ったガラス器具に、1滴1滴試薬を垂らし、
色の変化を見ながら、酢酸の量を特定します。
微妙な色の変化を追うため、かなりの集中力を要します。

ある学生は、職人のような眼差しで、ガラス器具を操りながら、1滴ずつ試薬を垂らしていました。
操作の終了は、食酢の入ったガラス器具中の液体の色が無色からピンク色になるところで、
判断するのですが、その学生は本当にごく薄いピンク色で操作を完了しており、
とても喜びながら、その結果を報告してくれました。
なかなかの職人芸ですね。

中和滴定の感想について、数人の学生に感想を聞きましたので、動画でご覧ください。


長期のお休みで、心身共にリフレッシュできたと思います。
連休前よりも、より一層実験に楽しく取り組んでいる様子は、とてもうれしいですね。
そして、ガラス器具や試薬についても、操作方法や扱い方を徐々に学び、
一人前の分析化学者の階段を一段ずつ上りつつある姿は、とても誇らしいものです。
これからも、実験に限らず、分析化学にまつわる様々な知識について、
一緒に学んでいきましょう!

by ナマステ