せんせのブログ
【土・日開講「化学分析学科」】化学もバイオも技術を磨く!
2020.10.31
現在、分析化学応用学科(2021年度より化学分析学科へ名称変更予定)の
2年生が取り組んでいる卒業研究は、来月末に中間発表会を控え、佳境に入ってきています。
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ろ過という実験操作にも色々な方法があります。
卒業研究で初めて取り組んだメンブレンフィルターを用いたろ過方法も、
今では身に付いた技術の1つとなっています。
ここで、卒業研究に取り組む学生が在籍する「化学分析学科」について、ご紹介します。
本校には平日に通学できない方対象の土曜日・日曜日開講の「化学分析学科」があり、
技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの
様々な入学目的を持った学生が在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、化学分析学科は、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得できます。
このように様々な目的で入学してくる化学分析学科の学生の多くが化学の初心者です。
そこで、実験でも基礎から応用、そして実践へとステップアップすることができるような
カリキュラムとなっています。
1年生で行う基礎化学実験や定性・定量分析実験では器具の扱い方や基本的な実験操作、
機器分析化学実験では分析機器を用いた分析技術の基礎を学びます。
1年生の後期から2年生の前期にかけて行う応用分析化学実験では、
化粧品や食品、環境や材料など様々な分野の実試料を用いて実験を行い、応用力を培います。
2年間の集大成である卒業研究は、研究計画の立案から実験、
そして成果の発表まで、学生たちが主体となって行います。
その中で、これまでに学んだ知識や技術を復習し、より深く修得することはもちろん、
実試料に対する前処理の仕方やより高度な分析方法、研究の進め方や発表の仕方など、
実務につながる知識と技術を学び、実践力を養います。
そして、毎年2月に学びの成果を発表する機会として卒業研究発表会を行っており、
昨年度も学校に求人をくださる企業の方や保護者の方、学生の出身高校の先生など、
多くの外部の方もお越しになられました。
(昨年度の卒業研究発表会の様子はこちらから)
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1年生の機器分析の実験、2年生の応用分析の実験、そして卒業研究と
何度も装置に触れることで、使い方やデータの見方もすっかり身について、
今では一人で実験を進められるようになっています。
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こちらは、どちらも抗菌性試験の実験の様子ですが、
このようなバイオの実験方法もしっかりと身についています。
今では、それぞれの試料の特性に合わせて、どちらの方法を取る方が良いか
自分たちで考えて実験が行えるようになっています。
入学当初は化学もバイオも初心者だった学生たちが、1年半経った今では、
立派な分析化学者へと成長してきています。
学校生活も残り4ヶ月ほどですが、卒業研究を通して、より一層技術に磨きをかけて、
分析のプロフェッショナルとして、巣立っていってほしいと願っています。
by みなと


