せんせのブログ

【土・日開講「化学分析学科」】卒業研究をスタート!

2020.06.28

分析化学応用学科(2021年度より化学分析学科へ名称変更予定)の2年生は
学びの集大成となる「卒業研究」に取り組み始めました。

少人数制のため3密(密閉・密集・密接)にならない化学分析学科では
6月6日より完全に通常の授業を再開していますが、
校内での常時マスク着用、登校時の手のアルコール消毒、靴底の消毒、検温、
実験時にはディスポーザブル手袋(使い捨て手袋)やフェイスシールドの着用など、
様々な感染予防対策を講じています。
(本校における感染予防対策についてはこちらをご覧ください)


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本校の卒業研究はチームで行うため、まずは班員とともに、
過去の卒業論文を参考に自分たちの実験計画を立てています。


ここでまずは、卒業研究がスタートした「化学分析学科」について、ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方対象の土曜日・日曜日開講の「化学分析学科」があり、
技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの
様々な入学目的を持った学生が在学しています。

このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、
化学分析学科は1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。


上で述べたように、様々な目的を持って入学してくる化学分析学科の学生の中には、
化学初心者の学生も多くいます。
そのため、化学分析学科の授業や実験は初歩から学べるカリキュラムです。

例えば、実験では1年生で行う基礎化学実験や定性・定量分析実験を通して、
器具の扱い方や基本的な実験操作など分析技術の基礎を、
機器分析化学実験で分析機器を用いた分析技術を学びます。
また、1年生の後期から2年生の前期にかけて行う応用分析化学実験では、
化粧品や食品、環境や材料など様々な分野の実際の試料を用いて実験を行い、応用力を培います。

そして、2年間の学びの集大成として取り組むのが卒業研究です。
本校の卒業研究はチームで取り組み、学生たちは研究計画の立案も自ら行います。
そして、これまでに学んだ知識や技術を復習し、より深く修得することはもちろん、
実試料に対する前処理の仕方やより高度な分析方法、
さらには研究の進め方や発表の仕方など実務につながる知識と技術を学び、実践力を養います。
このようにして得られた学びの成果を発表する機会として、
毎年2月に卒業研究発表会を行っており、昨年度も学校に求人をくださる企業の方や保護者の方、
学生の出身高校の先生など多くの外部の方がお越しになられました。
(昨年度の卒業研究発表会の様子はこちらから)

午後からは、自分たちが考えている方法で実験を進めることができそうか、
早速、持参した試料を使って、予備検討を始めた学生もいます。
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学生が手にしているのは何と、魚のアラ!
さて、これがどんな化学変化を起こすのか、楽しみです。

実験計画の立案や予備実験を終えた学生に声を掛けると、
『入学前から卒業研究を楽しみにしていたので、やっと始まったという感じで、
とてもワクワクしています。先生方とも相談し、様々なアイデアを出し合って、
良い成果が得られるように、積極的に取り組んでいきたいです。』

『卒業研究は初めての経験なので、どのように進めていけば良いのかなど、
不安もありますが、先生方が色々とアドバイスをくださるので、それを聞いて、
着実に進めていきたいです。先輩方の卒業研究発表を見て、すごいと思ったので、
私も後輩から同じように思ってもらえるようになりたいです。
といった抱負を聞かせてくれました。

これから、おおよそ半年間、卒業研究に取り組んでいきます。
皆さんが思いついた着想を大切に、班員と協力しながら、
さらには担当教員や班員との議論を重ねて、進めていきましょう。
そして、実務で役立つ様々なスキルをしっかり磨いてくださいね。

by みなと