せんせのブログ

【土・日開講「分析化学応用学科」】学生の学習ニーズに合わせた多彩な実験を行っています

2018.12.02

様々な目的を持った学生が入学する分析化学応用学科では、学生の学習ニーズに対応した
多彩な実験を行っています。


まずは、様々な入学目的を持つ学生が在籍する分析化学応用学科について、ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象に週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、
平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、国家資格を含む4つの資格(毒物劇物
取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も
卒業と同時に全員が取得することができる「分析化学応用学科」があります。

この学科では、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先
や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの多種多様な入学目的を
持った学生が学んでいます。
また、それぞれの学生が学びたい分野も様々であるため、分析化学応用学科では、環境・
金属材料・医薬品・化粧品・食品・バイオ・有機材料などの幅広い分野の知識と技術を
総合的に学べるカリキュラムとなっています。
そして、このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。


上でも述べているように、分析化学応用学科の学生は各々が学びたい分野が異なるため、
1年後期から2年前期にかけて行う応用分析化学実験では、様々な分野の実験に取り組み
ます。

先週のブログで、分析化学応用学科の1年生が食品分析を行う様子をお伝えしましたが、
今週は環境分析に挑戦しました。

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本日は河川などの汚れ具合を知る分析方法を学ぶため、本校の横を流れる大川で川の水を
採取しました。

本日行った実験は、環境分析の測定項目の1つである「化学的酸素要求量」を求める実験
です。
化学的酸素要求量は有機物による水質汚濁の指標で、海や湖沼などの環境水だけはなく、
工場排水でも測定されます。

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水浴加熱も専用の水浴を用いて、実際の分析業務と同じように行うことで、実践力も
養います。

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酸化還元滴定を用いて、試料中の有機物量を測定しています。酸化還元滴定はすでに
修得しているので、学生たちは慣れた様子で、落ち着いて実験を進めていました。


応用分析化学実験では環境分析や食品分析だけではなく、日本薬局方に基づく医薬品試験、
化粧品の成分分析、DNA分析、抗菌性試験、金属材料の成分分析、さらには有機化合物の
合成なども行います。

また、応用分析化学実験では川の水などの実際の試料を用いるため、それぞれの試料に
合わせた前処理(分析に影響する成分の除去など分析前に行う実験操作のこと)の仕方
も学びますので、実務に役立つ技術が修得できます。

応用分析化学実験では、学生各々が進みたい分野の技術を修得できることはもちろんです
が、他分野の技術も学ぶことで、分析化学のプロフェッショナルとして大切な分析業務に
対する広い視野が養われます。
このようにプロフェッショナルとしての素養を磨けるのも、独自のカリキュラムを持つ
分析化学応用学科の魅力と言えます。

これからも身近な試料を使った様々な実験を行っていきますので、楽しみながら、多彩な
技術を修得していきましょう!

by みなと