せんせのブログ

文部科学省委託事業 ~実験VR化へ確かな手応え~

2023.11.23

本校では文部科学省の委託事業である「専修学校における先端技術利活用実証研究」(専修学校遠隔教育導入モデル構築プロジェクト)の一環として、「化学分野等における先端技術を活用した実習科目の遠隔教育モデル構築事業」に令和3年度から取り組んでいます。
プロジェクトとして最終年度となる今年度は7月に正式に文部科学省より採択され、
8月に1回目の実施委員会を行い、本日は2回目の実施委員会となりました。
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1回目の実施委員会の様子はこちらからご覧ください。
文部科学省委託事業 ~実験VR化へ3年目の挑戦~

本事業で取り組んでいるプロジェクトの概要です。
一言でいうと、「実験のVR化」です。仮想空間の中で化学実験ができるようにしようということです。
切っ掛けは、新型コロナウイルス感染症が拡大した影響でリモート授業のニーズが高まり、実際に活用される教育現場も増えたことにあります。遠隔で授業はできても、実験実習となれば実際に実験室で行う必要があり、教育の機会すら得られなくなるという現実を目の当たりにし、本事業では「化学実験をVRでできるようにしよう!」と考え、これを新たな実験実習のモデルとして構築することを目的として取り組んでいます。

本校校長が委員長を務めるこの事業の実施委員会には、 日本化学会、大阪府職業能力開発協会、複数の高等学校、 大阪府専修学校各種学校連合会工業部会、化学分野やインターネット産業に関わる企業や団体、そして複数の専門学校など、多方面から多数の皆様に委員としてご参画いただいています。本日も各委員が、来場やWEBで出席をいただきました。

本日は今年度の第2回目の実施委員会ですので、今年度の事業計画の進捗とともに、年度末に向けてどのように最後をしめくくっていくのか、計画と方向性を確認いたしました。併せて、委員の方々からも忌憚なくいろいろなご意見を頂戴しました。

下の写真は、開催前の様子です。
教室の後ろで何かをかぶっている方が。。。
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実は、今回の委員会の中で、実際に委員の方々にもここまでできている実験VRの世界を体感していただきました。
そのためのVRゴーグルの装置を、上の写真では開始前に調整されていたのです。

実際に委員の方々に体験いただいている様子です。
想像以上の世界(実験室)が目の前に現れ、驚かれると共に、その操作を学びながら
ガスバーナーの着火など行っていただきました。
結果的には、委員全員が体験されました。
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ここまでの開発の現状を体感いただいた委員からは、
「ここまでできているとは驚いた」というお言葉もいただきました。
一方で体験されたことでさらにご指摘をいただくこともありました。
このようなご意見も取りいれ、今後の開発に活かしていきたいと思います。

12月には、実際にこのVR技術を用いて本校学生や高校生に協力をいただき、
実証講座として実験を行う予定です。
またその様子はご報告いたします。

本事業は今年度が3年目の集大成です。事前に文部科学省の委員からも「期待できる」とのコメントもいただいていますので、この期待に沿えるよう、化学教育の発展につながる技術の構築に挑んでいきます。今年度の取り組みはこちらのブログでも随時紹介していきますのでご期待ください。


昨年度に取り組んだ成果の報告会の様子は、こちらのブログでも紹介していますのでご覧ください。
文部科学省委託事業 成果報告会 ~化学実験VRの効果は?~
これまでの本事業の成果や、その他の文部科学省委託事業に関する成果はコチラのページにまとめていますのでご覧ください。

By ぽてと