せんせのブログ

兵庫県立フラワーセンターへ!~外部連携による卒業研究~

2023.10.07

現在、2年生は2年間の集大成とも言える卒業研究に取り組んでいます。
その卒業研究の一環で、兵庫県立フラワーセンターに試料採取に伺いました。
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ここにしかない貴重な食虫植物のコレクションから消化液をサンプリングさせていただきました。


本校の卒業研究の特徴は、実務実践力を磨くために、チームで取り組むことです。
まず2年生の前期に、学生たちが取り組んでみたい研究テーマの希望を調査した上でチーム分けを行い、チームのメンバーや指導教員と相談しながら具体的な研究計画を立てます。
そして、後期から実際の実験を行い、結果をまとめ、最終的に卒業論文の作成と成果発表を行います。
卒業研究の成果発表会は毎年2月に、求人をくださる企業の方、学生の保護者や出身高校の先生方など外部の方も参加されて、盛大に行います。
(昨年度の卒業研究発表会の様子はこちらから)

卒業研究のテーマは、学生が日頃から興味を持っていたことや疑問に思っていたことを基に設定するものもありますし、先輩の研究を引き継いで発展させたいと思う学生もいて、継続研究となるテーマもあります。
この継続研究となっているテーマの1つに「食虫植物の消化液の機能性探索」があります。
そして、このテーマは兵庫県立フラワーセンターと連携して取り組んでいる共同研究です。

食虫植物とは、普通の植物が育ちにくい栄養の少ない土地で、根から養分を吸収するだけではなく、昆虫などの小動物を捕獲して、そこから栄養を吸収し、成長する植物です。
本校では7年前から兵庫県立フラワーセンターと共同で、食虫植物の1種であるウツボカズラの捕虫器中の消化液が持つタンパク質分解などの機能性について研究を行っています。

兵庫県立フラワーセンターはウツボカズラをはじめとする食虫植物について国内有数のコレクションを誇る施設で、環境変化(地球温暖化や、焼き畑農業といった開発など)により原産地でも見られなくなった貴重な原種を保有するため、そのコレクションは公益社団法人日本植物園協会からナショナルコレクションに認定されています。


サンプリングでは、捕虫器から消化液を吸い上げた後、その場ですぐにpHを測定し、捕虫器内の虫の有無とともに記録しました。また、職員の方から教えていただいた名前も記録し、写真も撮りました。
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今回は展示室内にある貴重な原種を中心にサンプリングをさせていただきました。

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職員の方(赤い帽子の方)は長年、ウツボカズラの収集と育成を手掛けてこられたプロフェッショナルなので、サンプリングする個体それぞれについて、原産地ではどんな所に生えているのか、どんな昆虫がよく入るのか、暑さや寒さへの適応などの特徴を話してくださいました。
そのような職員の方の豊富な知識を、学生たちは興味津々といった様子で聞きながら、楽しそうにサンプリングをしていました。

さらに、バックヤードとも言える育成温室でもいくつかサンプリングさせていただきました。
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この育成室にも交配種などの貴重なコレクションがあるのですが、現在、育成温室が改修工事中で、今は仮住まいのビニールハウスなので、今回は育成温室でのサンプリングは数種類に留めました。

それでは、実際のサンプリングの様子をぜひ動画でご覧ください。



消化液をサンプリングできたことで、卒業研究の実験も一気に本格化していきます。
いただいた試料は貴重なものなので、1つ1つ大切に取り扱って、研究成果につなげていきましょう!

また、今年度は学生たちの発案を基に、これまでにはなかった視点で、詳細な検討を行っていく予定です。
来年2月の卒業研究発表会でどのような成果をお知らせできるのか、このブログをご覧の皆さんもお楽しみに!

by みなと