せんせのブログ

【土・日開講「化学分析学科」】学校前の河川はきれいなの?

2023.01.16

本校には土曜日、日曜日だけ開講している『化学分析学科』という学科があります。

この学科は高校卒業すぐに入学することも出来ますが、平日開講の学科に通学できない社会人やダブルスクールの大学生、フリーターや主婦などにも門戸を広げ、リカレント教育や資格取得のための学科を開講しています。

入学してくる学生達の目標は様々で、本校で分析化学の知識と技術を学んで、就職や転職を目指したり、化学や化粧品に関する資格取得などを目標としています。

卒業と同時に無試験で国家試験を含む4つの資格(毒劇物取扱者責任者・化粧品総括製造販売責任者・化粧品製造業責任技術者・環境管理士(2級))を取得できるため、近年は資格取得を目的とした方の入学が増えているよう思います。

毎週土日のみの通学ですが、平日通学学科と同様に2年間で卒業できることも特徴です。

今日の1年生は応用分析化学実験の日でした。応用分析化学実験は、これまで身に付けてきた様々な実験の基礎的な技術を応用して、実際の食品分析や医薬品分析、微生物検査や水質分析などに取り組みます。

今日の内容はCOD。化学的酸素要求量というものを求める実験です。単純にこの数値だけで評価はできないのですが、大雑把に言うとこの数値が大きければ水が汚れていて小さければ水はきれいだということができます。

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本校の目の前には大川という河川が流れています。本来CODは湖沼や海域の水質分析に用い、河川ではBOD(生物化学的酸素要求量)というものを用いますが、今回は湖沼や海まで採水に行けませんので河川水で実験を行います。今日は表層水を使って実験するのでバケツで採水しました。
今日は12:30頃が満潮で採水時間は14:00頃。少し海水の影響もありそうです。

採水が終わって、実験室に戻ります。採水に言ったグループとは別に、使用する試薬調製を行っているグループと合流して実験を進めます。

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この実験では、水の中の有機物を分解するために沸騰水浴中で30分間サンプルの水と試薬を反応させる必要があります。手前に見える金属の箱の中ではお湯が沸騰しており、三角フラスコを入れてグツグツ加熱しています。
実験は3サンプル行うので、反応させつつ次の準備を進めています。
この実験自体は以前に行った酸化還元滴定の実験を応用した実験になりますが、学生達はそのときの注意を思い出しながら実験を進めていました。実験値は多少バラツキがあったもののみんな上手く実験できたようです。

実験とは別の話になりますが、1年生のEさんからうれしい報告がありました。先月受験していた危険物取扱者(甲種)の資格試験にみごと合格していたのです。おめでとうございます!!

前期に危険物のことを学ぶ『安全衛生』の授業を担当してくださったU先生は前期まで学校に来られませんが、このブログを見ていたらきっと喜んでくださることでしょう。また4月になったら直接報告しましょうね。

本校の学生は1年生の前期が終われば、危険物取扱者(甲種)の受験資格が得られるのも大きな特徴です。
また2月に受験を予定している学生もいますので、みんな頑張って欲しいですね。

by ドラいちろう