せんせのブログ

19年目の調査がスタート!~第71回道頓堀川水質調査~

2022.06.12

本日から71回目の道頓堀川水質調査が始まりました。

「道頓堀川」は大阪のミナミと呼ばれる地域を流れる河川で、全国的にもご存知の方も多い河川です。
なぜ有名かというと、禁止されているにもかかわらず、
阪神タイガースが優勝した時やサッカーのワールドカップで日本代表が勝ち進んだ時、
最近では令和に元号が変わった時などに飛び込む人が続出したからです。

怪我などの危険性から飛び込むことは禁止されていますが、
そもそも道頓堀川の水質は泳ぐことができるレベルにあるのだろうか?
と疑問に思った先輩方が自分たちで水質を調査してみようと始まったのが「道頓堀川水質調査」で、今年度で19年目になります!

本校では授業や実験で修得した分析化学の知識や技術を活かすための力、
「実務実践力」の育成も大切にしており、課外活動への参加を推奨しています。
その課外活動の1つに環境委員会があり、環境委員会の様々な活動の中でも重要な活動の1つが年4回実施する道頓堀川水質調査です。

道頓堀川水質調査では、道頓堀川の3地点から川の水をサンプリング(採水)し、
川の水の中の微生物量や溶存酸素量などから汚れ具合(水質)を調査しています。
分析結果は本校のホームページで紹介していますので、こちらのページをご覧ください。


学生たちは朝早くに集合し、前日までに準備しておいた器材を持って、いざ出発です!
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採水ポイントに到着した学生たちは早速、採水を始めました。
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採水した水は、その場分析が必要な項目(水温やpH)の測定を行った後、
実験室での測定項目に合わせて、いくつかの容器に分注します。
中には、その場で化学的な処理を行う必要がある項目もあるので、試薬の注入も行います。

1年生にとっては初めての水質調査なので、2年生が1つ1つの操作について演示を交えながら、丁寧に説明していました。
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道頓堀川水質調査は準備から採水、実験、実験結果の取りまとめまで、学生たちが主体となって行っています。
つまり、19年目を迎えるということは、18年間、先輩から後輩へ技術が伝承されてきたということなのです。
このような伝統を学生たちもきちんと理解しているので、伝える2年生も、教わる1年生も、楽しみながらも真剣です。

そして、3か所目の採水ポイントでは、1年生が自分たちで採水に挑戦しました。

見事、成功です!

このようにして採水した水を実験室に持ち帰って、早速、分析を行っていきます。
ここでも2年生が1年生に器具の扱い方から親切に説明していました。
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1年生にとっては生物学的検査も初めての経験なので、
クリーンベンチ内での火炎滅菌の仕方やマイクロピペットの使い方など手取り足取り教えていました。

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こちらでは採水した水の希釈を2年生(左側)と1年生(右側)で協働作業中です。
このように一緒に実験を行うことで技術が受け継がれていきますし、1年生と2年生の交流も盛んになっていきます。

1日を終えて、教える側だった2年生からは
「採水の仕方とか、きちんと伝えることができて、ホッとしています。」
「1年生がすごく真剣に説明を聞いてくれて、うれしかったです。」
初めて水質調査に参加した1年生からは
「今日1日で色々な調査方法を学べて、とても有意義な1日でした。」
「先輩方と仲良くなれて、楽しかったです。」
といった感想が聞かれました。

水質調査は明日以降も続きます。
少しずつ、でも着実に、技術を伝えていってください。
また、活動を通じて、先輩と後輩、同級生同士の絆も深めていってくださいね。
そして、19年目を迎えた道頓堀川水質調査の歴史を今年度も紡いでいきましょう!

by みなと