せんせのブログ

実験室でソースのにおいがプ~ン・・・その理由とは?

2010.10.28

今日、私アビーは、1年生の定量分析実験の担当をしていました。そろそろお昼どき、という頃、隣の教室から『プ~ン』と何やら魅惑的な匂いが漂ってきました。その匂いとは、関西人ならば誰もが身もだえするソウルフードの匂い、焼きそばやお好み焼きのソースが焦げる匂いです。
案の定、真剣な顔をして実験に取り組んでいた1年生も、「この匂いたまら~ん!」「お腹すいたー」と一斉に身もだえ。きっと今日は本校の隣のコンビニも、お好み焼きや焼きそばが飛ぶように売れたことでしょう(笑)

作業の切りのいいところでお昼休みとし、隣の教室をのぞいたのが下の写真です。まさにソースをホットプレートで焼いているところでした。

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実験をしていたのは、2年生の生命バイオ分析学科の卒業研究のチーム。その理由を聞いたところ、「粉モンが焼ける匂いをサンプリングしているんです」とのこと。

彼らは、現在、下の写真のような「におい識別装置」を使って匂いを分析する研究をしています。
大阪の様々な場所ごとに、どのような匂いが分布しているかを調べ、「大阪においマップ」を作ろうとしているのです。(この研究は本校の30周年記念研究の一環として実施されています。)「大阪の匂い」と言えば何が思いつきますか?という質問を本校の学生はもちろん、高校の生徒さん、先生方などたくさんの方にご協力いただき、ご意見をお伺いした結果、「ソースの匂い」「都会の匂い」「海の匂い」「焼き肉の匂い」などたくさんの項目が挙がっています。
今後様々な場所で匂いを採取し、それらの匂いがどのように分布しているかを調べる予定だそうです。

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今日は匂いのサンプリングだけではなく、鼻を使った官能試験も実施されていました。A、B、C3つの袋の中には、同じ種類の匂いが入っていますが、その匂いの印象と、どれが一番匂いが強いか?ということを他の学生や教員に意見を求めていました。普段は化学の技術を使った分析技術が売りの本校ですが、今日は鼻、という感覚器を使って分析です。その様子が下の写真。学生に加わって、ぽてと先生、せんぱい先生、そして私アビーもノリノリで参戦しました。
結果は正解、不正解も含めてまちまちだったようですが、においマップの完成が今から楽しみです。

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最後に研究チームに意気込みを聞いたところ、SさんとKさんは、「この研究は今までにない新しい研究。この分析装置も最近購入したばかりのものなので、使い方も不慣れですが、新しいことにチャレンジするのはとても楽しいです。2年間の集大成なので、いい研究を完成させたいです。期待しておいてください!」とのこと。
経過はまたこちらでもご報告しますので、楽しみにしていてくださいね。

byアビー