医薬品分析コースカリキュラム

実験事例

PICK UP!

胃腸薬の効き目を比べてみよう!

市販の胃腸薬の効き目を比べる実験です。胃腸薬に含まれる消化酵素が胃の中(と同じ環境)でどれだけ働くのか、製品ごとに測定し、比較します。

1試料溶液調整

市販の胃腸薬を、処方通りの量(1回服用分)だけ蒸留水に溶かして試料をつくります。

2恒温槽にセット(胃の中を再現)

三角フラスコに試料(胃腸薬)とデンプンを入れ、体温と同じ37度にセットした恒温槽に入れて消化を再現します。

3反応→反応停止

0、2、5、10、20、30、60分と時間を小刻みに分けて反応させます。決めた時間に恒温槽から試料を少しずつ取り出して反応停止剤(酢酸)を入れます。

4反応確認

反応後、ヨウ素溶液を入れると「ヨウ素デンプン反応」が起こります。デンプンが胃腸薬に消化(分解)されずに残っていると青紫色に変化します。

5吸光度測定

青紫色が強いほどデンプンが多く残っている(消化されていない)ことになりますが、吸光光度計でその値を測定します。

結果

実験データをパソコンに入力してグラフ化。横軸を時間、縦軸を色の濃さとすると、時間の経過にしたがって色が薄くなり、胃腸薬によってデンプンが分解されていく様子が分かりました。また、製品ごとにグラフをつくって比べると、どの胃腸薬がどのように効いているかがわかりました。これで、医薬品を分析する技術がひとつ身につきました。

授業・実験科目

基礎科目(全コース共通)

  • 基礎化学
  • 生物化学
  • 基礎化学実験
  • 機器分析化学実験
  • 定量分析実験

など

専門科目

  • 医薬・化粧品概論
  • 医療・機能高分子
  • 薬理学
  • 製薬学
  • 品質管理
  • 医薬品分析化学実験

など