せんせのブログ

ナイロン巻いたり、レーヨン押し出したり

2019.06.10

本日は、2年生の 機能性有機工学実験の模様を紹介します!

機能性有機工学実験は、プラスチックや顔料等有機材料の合成、
分析を主体とした「ものづくり」について学びます。

今回は「合成繊維と再生繊維」をテーマに6,6-ナイロンと
銅アンモニアレーヨンを合成しました。

(合成繊維とは、天然繊維の綿や絹等とは違い、
 石油等を原料に人工的に合成された繊維のことを言います。
 再生繊維とは、繊維になれる物質を1度溶かし、
 繊維を作り出したものを言います。)


まずは「合成繊維の実験」で、ナイロンを合成!
材料の溶液を2種類用意し、ビーカーに層が出来るように流し込みます。
そしてできたナイロンをピンセットで持ち上げて、試験管に巻き付けます!

fivUfLhv.jpg

ko9h5uel.jpg

この操作、どこかで見覚えがある方がいらっしゃるのではないでしょうか??
そうです!本校の体験入学でもナイロンの合成の実験を行っています!

巻きとったものがこちら!
白い繊維質なものを取ることができました!
A6C1Fy9o.jpg


次は「再生繊維の実験」で
銅アンモニアレーヨンの合成です!
硫酸銅の水溶液にアンモニア水を加えてシュヴァイツァー試薬を作ります。
この試薬は、木材や綿の主成分であるセルロースを溶かします。
今回は綿を溶かしました。
溶かした溶液の一部を注射器で取り、
硫酸の中に押し出します!
sdCcBcEO.jpg

そうすると青いニュルっとしたものが出てきます!
これが一度溶けて、再生されたセルロースです!
時間が経つにつれ
繊維の色が青色から白色になります。

FCS7ytDc.jpg

U4W9NIQN.jpg

これは銅とアンモニアが硫酸と反応し、色が抜けるからです。


学生達は合成を楽しんでいる様子でした♪

もちろん実験は合成するだけでは終わりません。
合成したものを機器で分析します。
分析結果のデータのどこを見るのかI先生が説明されています。
ndtfbRpy.jpg

初めはデータの解析が苦手に感じる学生も ・・・
実は私も学生時代最初は苦手でした(--;)
ですが先生に聞きながら、何度も何度もやっていくうちに、
後半の実験では苦手意識はなくなりました!

このような合成物の分析は材料系等の卒業研究で重要となるので、
今のうちに少しずつ慣れておきましょう!

byサブロー