せんせのブログ

1年生・医薬品を合成する!

2019.05.13

今日、1年生は基礎化学実験を行いました。
今日の実験を担当している教員は、私を含めて3名です。
教員それぞれで担当する実験テーマが異なり、
私、ぽてとが担当している実験は、
「アセチルサリチル酸」という化学物質を化学合成する実験です。

実験テーマ名だけを聞くと、なんだか難しそうですが、
フラスコの中で起こる現象は分かりやすく、とても面白い実験です。
また、この実験では基本的な実験技術の要素も多く、
実験経験の少ない1年生にとって、技術の基本を修得できる実験となっています。

下の写真は、合成して得られた物質を、
「吸引ろ過」という方法で回収している様子です。
お茶や紅茶を飲む時に、「茶葉をこす」ような操作ですが、
掃除機のように引く力を利用して、一気に「ろ過」を行います。
初めての操作でしたが、みんな丁寧に行っていました。
_20190513_212554.JPG

今回、合成している「アセチルサリチル酸」という物質は、
医薬品としても「アスピリン」として使用されている物質です。
解熱鎮痛剤としてご家庭にある医薬品に含まれていることも多く
意外と身近な物質であるとも言えます。

下の写真は、合成する実験操作をした後、
透明の溶液の中に、アセチルサリチル酸の白い物質が
現れてくるところです。
右側の学生が手元で操作をすると、一気に結晶が出てきました。
その様子を周りの学生も興味深く見ています(^_^)

DSC_1678.JPG

三角フラスコの中は、アセチルサリチル酸の白い物質でいっぱいです!
DSC_1679.JPG

想像以上に「アセチルサリチル酸」が合成され、回収できたことに
学生たちは驚いていました。
今日の感想を聞くと、
「最初は、本当にできるのか不安な部分もあったけど、
 実際に合成できたものを見た時は、嬉しく楽しかったです。
 結晶も綺麗でした!」
と話してくれました。

基礎化学実験では、全部で6つの実験を行います。
これからも実験を楽しみながら、基本的な技術をしっかりと
身に付けてもらいたいと思います。

By ぽてと