せんせのブログ

【土・日開講「分析化学応用学科」】働きながら、仕事に関わる技術を学べます!

2017.11.12

本日の実験のために、本校の目の前にある大川の水をくみ上げ、容器に移し替えている
写真の二人の学生は、それぞれ平日に働きながら、本校で学んでいます。
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写真左側の学生はスキルアップと正社員登用を目指して、名古屋から通っています。
写真右側の学生は経営者として、事業継続に必要な国家資格の取得を目的に入学しました。


でも、平日に働きながら、さらに遠距離通学しながら、どのようにして学んでいるのかと
気になった方もおられると思います。
実は、本校には平日に通学できない方を対象に週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、
平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業
責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も卒業と同時に全員が取得すること
ができる「分析化学応用学科」があります。

この学科では技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や
自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの多種多様な入学目的を持った
学生が学んでいます。
また、このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は1学年
あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。



分析化学応用学科の学生は上で述べたように入学目的も様々ですが、目指す分野も環境・
食品・化粧品など様々です。さらには、化学初心者の学生も多くいます。
そこで、分析化学応用学科では、1年生前期の基礎化学実験などで基礎技術を固め、1年生
後期から始まる応用分析化学実験で様々な分野の仕事に関わる応用技術を学びます。

本日は、環境分析の1つである化学的酸素要求量(COD)の測定を行いました。CODは、
環境水や工業排水中の有機物による汚濁の状態を示す指標です。
CODの測定方法は日本工業規格(JIS)で定められているため、本日はJISに規定されて
いる手順に従って実験を行うことで、仕事に関わる技術を修得します。

実試料(本日は大川の水)を扱うために必要な処理の仕方も学びます。
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COD測定に影響する塩化物イオンを取り除いているところです。銀イオンを加えることで、
白い沈澱となり、除去できます。

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水浴中で加温する時も、専用の水浴器を用い、規定された時間をきちんと計って行います。

測定方法は、これまで何度も行ってきた滴定という実験操作なので、慣れた手つきです。
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写真の学生は現在、調理師として働いていますが、将来は食品開発の仕事に就きたいと
考えています。そこで、必要な技術を身につけるために通っています。

実試料を測定すると、どうしても測定値にばらつきが生じる場合があります。
そのような時に、大きく外れた値を棄てても良いのかどうか、統計学的に判断するための
方法についても、実際に計算することで、学びます。
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この学生は新規事業の立ち上げに必要な化粧品に関する国家資格の取得が入学目的です。
仕事の分野は化粧品ですが、将来、工場が大きくなれば、必ず排水の検査をする必要が
生じます。つまり、本日学んだ技術が将来につながっていくのです。


分析化学応用学科では、この他にも、技術職への就職を目指して大学とダブルスクールで
学ぶケース、主婦をしながら手作り石鹸の製造・販売に必要な資格の取得を目指すケース
など、学生それぞれの目的に合わせて学んでいます。

このような分析化学応用学科のことをもっと詳しく知りたいと思われた方は、11月18日の
社会人説明会に是非お越しください。
この説明会には高校を卒業しておられる方なら、どなたでも参加できますので、大学生や
主婦、フリーターの方もご参加ください。
お待ちしております。

by みなと