せんせのブログ
カニのハサミで?!金属イオンの質量を調べよう~定量分析実験~
2025.11.23
本日は前回に引き続き、定量分析実験の様子をご紹介します!
定量分析実験は、ビュレットを使って滴定操作を行う「容量」分析法と、
るつぼを使って秤量形にした目的物質の重さを量る「重量」分析法の二種類あります。
さらに「容量」分析法には中和滴定、酸化還元滴定、そしてキレート滴定など、
目的成分によって分析方法が異なります。
まず滴定とは、コニカルビーカーとビュレットと呼ばれる実験器具類を使い、
コニカルビーカーに測定したい目的成分を含む試料と反応の完結が分かるように
指示薬とよばれる試薬を加えます。ビュレットにはあらかじめ濃度が分かっている
濃度が分かっている標準溶液を加え、ビュレットのコックを開いて測定したい
試料に少しずつ加えると、目的成分と反応し、指示薬の色の変化によって
反応の完結を知ることができます。片手でビュレットのコックを操作し、
もう一方でコニカルビーカーを揺らしながら色の変化を見極める操作はまさに分析技術のひとつです。
今回ご紹介します容量分析法の一つである「キレート滴定」とは、
試料中の金属イオンの量を調べる分析であり、例えば、ミネラルウオーターに
含まれているカルシウムやマグネシウムなど私たちの体内に必要な金属イオンの量を調べることもできます。
「キレート」とは、ギリシャ語で「カニのハサミ」を意味する語源で、
金属イオンをカニのハサミのように挟み込まれることからこの名がつきました。
反応の完結を指示薬の色の変化により見極める技術はなかなか
根気が必要な実験ですが、担当教員に相談したり、班員と協力し合いながら実験を進めます。
このように本校の実験は3~4人一組のグループで実験を行いますので、
初めて実験をされる方でも安心して取り組むことができます。
本校では分析技術を修得するだけではなく、先生と学生の距離が近く、
実験で困ったり分からないことがあれば直ぐに質問ができることはもちろん、
将来のことや就職活動について気軽に相談もできることが特色です。
後期の実験もあと数えるばかりとなしました。将来、私は実験が得意です!
と自信を持って仕事に就いてもらえるよう我々教員が卒業までしっかりとサポートしていきます!
byあららん


