せんせのブログ
楽しく分析技術を修得しよう!~重量分析実験~
2025.10.18
本日は1年生の定量分析実験の中で行う実験の一つ、「重量分析実験」をご紹介します。
定量とは「混合物の中に目的の物質がどれくらい入っているのか、
その目的の物質を取り出し、量を正確にはかる」ことです。
つまり「混合物から目的のものを取り出す」ことと「量を正確にはかる」ことを行います。
定量分析は、前回ご紹介した容量分析法と重量分析法に大きく分けられます。
重量分析は定量しようとする成分を測定しやすい化合物として分離した後に、
電子てんびんを使って質量をはかる方法です。
学生のみなさんが挑戦しているこの実験では、試料中に含まれている鉄を定量します。
鉄を含む沈殿物を作り、この沈殿物中の鉄の重さをはかるために「るつぼ」という
小さな入れ物の重さが一定になるまで加熱、放冷し、重さをはかる操作を繰り返します。
この操作を「恒量」と言いますが、恒量になったるつぼの中に沈殿物を入れて
加熱によって不要なものを焼き飛ばし、重さが一定になるまで繰り返します。
試料にいろいろな薬品を加えてかき混ぜると何やら茶褐色のモヤモヤとした
沈殿物ができます。しばらく静かに置いておくと沈殿物が沈み、水と分離します。
この沈殿物を「ろ過」という操作により取り出します。
本校では少人数単位のグループで実験をします。
初めて実験を経験される方でも仲間と共に協力し合いながら実験に取り組みますので、
分からないことがあれば仲間と相談しながら進めるので安心して取り組むことができます。
また、実験は一人ひとりの協力が必要不可欠ですので、自然と実験器具や
試薬に触れることによって実験に慣れていきます。そして、分析の知識や技術を
身につけるだけではなく、実験を通して社会で必要な協調性やコミュニケーション能力も
自然と身につけることができるので実務実践力につながります。
これからも、仲間と共に楽しく実験を行い、少しずつ分析技術を身につけていきましょう!
我々教員がしっかりとサポートしていきます!
byあららん