せんせのブログ

卒業生から教わる分析業務 ~第56回化学実務駅伝~

2022.09.29

今年度2回目の企業との連携授業の1つである「化学実務駅伝」を実施しました!
この授業は、リレー形式で毎回1社様に講演をいただいているため、本校では「化学実務駅伝」と呼んでいます。
目的は、学生たちが日々、学んでいる化学や分析技術が社会や企業でどのように役立っているかを実感し、化学を仕事にすることを具体的にイメージすることにあります。
実際に化学の現場で日々仕事をされている卒業生にお話しをいただくことも多く、学生にとっては貴重な時間となっています。
新型コロナウイルス感染症が収束しつつあるとは言え、感染症対策ということで、約半数の学生は教室を分散してリモートで視聴しました。

今回、講演いただいた企業は、「株式会社東洋紡パッケージング・プラン・サービス」様です。
東洋紡という大きなグループ企業の中の1社ですが、グループ全体としては、繊維を中心に化成・バイオ・医薬など高機能製品の開発・製造を行っておられます。
本日のご講演いただいた企業は、食品やお薬等様々な身の回りにあるもののパッケージ(包装材料)に関する情報・サービス会社です。
実際にご講演いただたのは、16年前の卒業生で、本校24期卒で分析をされているM様です。
現在は関東で勤務されているため、WEBを使ってオンラインでご講演をいただきました。

M様のご要望で今回お写真はアップできませんが、開始前の打合せでは、Mさんが学生当時に授業や就職指導を担当をしていた現校長とWEBで16年ぶりの対面。在学当時に同社に内定した経緯や今でも当時の級友とつながっていることなども含めて、思い出話をされていました。

以下の写真は、オンラインで説明をいただいている際のパソコン画面です。
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企業の概要だけでなく、普段私たちが何気なく使用しているフィルムや包装材料について、「包装」という言葉の意味から、使用される目的や役目、包装されるまでの流れなど、基礎から詳しく丁寧に説明をいただきました。
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そして、M様が日々行っておられる分析業務についても詳しく、丁寧にお話をいただきました。
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学生たちは、実際に今学んでいることが、実社会で活かされることを、現場の人から聞くことができ、真剣にメモを取りながら受講していました。
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ご講演の後は質疑応答に応えていただきました。
1年生からは、
「いろいろな袋の形態があるそうですが、ガジェット袋とはどんなものでしょうか?」
「微生物試験なども行うものがありますか?」といった質問が出たり、
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2年生からは
「分析業務を行う上で常に大切にしていることは何ですか?」
「入社した場合はどのような新人研修がありますか?」
「M様はどのような理由で企業を選ばれましたか?」
など、就職に関する質問も出ていました。
それぞれ、本校卒業生でもあるM様よりご自身の経験を活かしてお答えいただきました。

特に「扱うものは異なっても同じ分析分野で働いている級友だった人とのつながりは大切です。ちょっとしたことを相談して解決できたというケースもありました。今の学校の友達を大切にしてください」というお話は、実感がこもったメッセージで学生にも届いたことと思います。

講演後には自治会長で2年、健康化学分析学科のKさんがお礼の挨拶を行いました。
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学生たちは、今日の話を聞き授業で学んでいる化学の知識や実験、分析の機器がどう活かされているのか、イメージが深まったと思います。

講演後は、今日の講演を振り返って小グループに分かれてディスカッションを行いました。

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ディスカッションの様子は動画でもどうぞ!


終了後のリラックス状態(ディスカッションで,より一層仲良くなった様ですね!)

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このような、実際に働いている先輩の生の声は学生の心に響きます。
これからも沢山の企業を知り・仕事を知り、自分自身のやりたいことをしっかり掴んでください。

最後になりましたが、本日貴重なお時間使って講演いただいた、東洋紡パッケージング・プラン・サービス様、そしてM様、本当にありがとうございました。

byシュリンプ