2022.06.28
今日は1年生の基礎化学実験の様子をお伝えします。
基礎化学実験では、様々な分析の基礎となる技術を学びます。
実際に実験を行い、時には失敗をしながら、実験操作のどこを注意すればいいかなどを学び、技術の精度を上げていきます。
この2年間で行う全ての実験の基礎となり、さらには将来、分析化学者となったとしても、必ず必要となる大事な基礎技術を身に付ける実験です。
今日は、医薬品の合成実験を行う中で、メスアップという実験操作を行いました。
下の写真は、その様子です。
学生がメスフラスコというガラスの実験器具を使って、一定量の溶液を調製しているところです。
ガラス器具は、下部が玉ねぎのような形で、上部は細長くなっています。
学生の持っているガラス器具の上部分には、一本の線が引かれています。
その線まで溶液を入れると、ガラス器具の大きさに応じた容量で調製できるという実験器具です。
とても正確にはかり取れる器具で、実験ではよく使われる器具の一つですが、
本校で学ぶ2年間で何度も行う実験操作であり、企業で働くようになっても行います。
そして、この操作が正確であったかどうかは、分析結果にも大きく影響するため、慎重に行わなければいけません。
今回、学生が扱っているのは、250mLサイズのメスフラスコです。
きっちりと線まで溶液が満たされているか、または線を越えて溶液が入っていないかなどを真横からチェックしています。
こちらは、二人で確認中です。
最後の1滴を、いかに慎重に加えるかが重要です。
1滴でも多く加えると、線を越えてしまいます。少しでも正確に実験を行いたいと考える学生たちは、
その1滴にかけて、実験操作を行っていました。
最初はちょっとしたゲーム感覚かもしれませんが、サンプルの量に限りがあるときは、
何度も行うことができないため、失敗できないという緊張感を持って行うことになります。
このような基礎的な実験操作ですが、分析現場においてはとても重要な操作です。
これから分析技術者を目指す学生たちにとっては、通らなければいけない道でもありますが、
しっかりと技術を身に付け、本校での2年間で磨いておいてもらいたいと思います。
実際、学生を採用いただく企業からは、このような分析の基礎的な技術を身に付けていることを高く評価いただいています。
実際に取り組んでいるところの動画は、コチラからご覧ください。
入学した4月には実験をしたことがないという学生も多くいましたが、今では少しずつ慣れて
実験を行う姿も、一人前に近づいてきましたね。
これからも互いに切磋琢磨しながら、分析技術を磨いてください!
By ぽてと