せんせのブログ

化学の学校なのにパン作り!~食品製造分析実験~

2022.05.27

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学生が手にしているのは、発酵と成形を終えて、後は焼くだけとなった「パン生地」です。
えっ?化学の学校なのに調理実習?と思われた方もおられるかもしれませんが、
これもれっきとした化学とバイオの実験なのです。
(本日の実験では小麦粉、牛乳、食酢といった食品しか扱わず、薬品類を一切使わないため、保護メガネを外しています)

本日、健康化学分析学科の2年生は、
食品分析や食品における化学やバイオの利活用を学ぶ「食品製造分析実験」で、
パン生地とカッテージチーズの製造を行いました。

本校では、1年生で基礎力を固め、
2年生から各分野の専門的な授業や実験を通して応用力や実践力を磨いていきます。
本校には高校で文系を選択したため化学をほとんど学ばなかった学生も多くいますし、
理系出身者も含め高校で実験をしたことがない学生が大半です。
そのため、1年生では化学の知識も技術も基礎中の基礎から学び始め、
1年間を掛けて基礎力をしっかり固めます。
このしっかりした基礎力は求人をくださる企業からも高く評価されています。

そして、2年生になると各学科の専門分野に合わせた授業や実験を行っていきます。
これにより、専門的な知識と技術を修得していきます。
健康化学分析学科は食品や化粧品について学ぶ学科なので、
このような食品製造に関わる実験もあります。

冒頭の写真はパン生地の製造を通して「発酵」というバイオの力を学ぶ実験での1コマでした。
自然界には様々な菌が存在し、私たちはそれを食を豊かにするために利用しています。
そこで、今回のように実際にパンやヨーグルトを作ることで、そこにあるバイオの力(アルコール発酵や乳酸発酵)を学んでいます。

実は、できあがったのはパンだけではありませんでした。
別の班は「カッテージチーズ」の製造に取り組みました。
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固まった固形物(乳脂肪)と液体分(ホエイ)を分離しています。
この実験では乳脂肪やホエイといった食品成分と、タンパク質の変性について学んでいます。

初めてカッテージチーズを作った学生が多く、できあがりに興味津々といった様子でした。
その様子は動画でご覧ください。


楽しみながら実験に取り組み、知識を増やし、技術を磨いていく2年生。
就職活動でも、次々と内定者が出ています。
それぞれの進みたい分野に合わせた専門的な実験を通して技術者としての力を蓄え、
来春からは即戦力として活躍する人材へと日々成長していってくださいね。
応援しています!!

by みなと