せんせのブログ

化学者はパンも作る♪(実験中)

2020.07.03

今日は2年生の食品に関する実験の様子を紹介します。
こちらの実験室からは、なんだかとてもいいかおりが・・・。
Eb5-pjuUEAEG2cf.jpg
なんとパンを作っていました!
といってもこれは調理実習ではなく(^_^)、「菌の性質を学ぶ」ための実験なのです。

私たちの身の回りには、菌による「発酵」を利用して、おいしくなる食べ物がたくさんあります。
パンがふっくらするのもそのひとつです。
パンを作る時には「酵母(イースト)」という菌を使います。
この酵母菌は、お砂糖を利用して、二酸化炭素とアルコールを発生させる「発酵」を行います。
このときに発生した二酸化炭素が、パンをふっくらさせるのです。
 

実験では、酵母菌が機嫌良く働くための条件について、最適な温度やお砂糖と水の量について学びます。
温度が高すぎると酵母は死んでしまい、低すぎると活動しないので、
二酸化炭素が十分に発生せず、パンがふくらみません。
このような菌の働きを実際にパンを作ることで学んでいきます。
IMG_2466_2.JPG

学生からは、
「今日の実験は、前からけっこう楽しみにしてました(^_^)」
「酵母菌でパンを作ることは知っていましたが、実際に使ったのは初めてです」
「活動する温度が決まっていることとか、菌も生き物なんだなぁと思いました」
という声が聞こえました。
学生たちは、この実験でも、しっかりと分析化学を学んだ様子でした。
酵母は他にもいくつかの働きを持っているので、数回に分けての実験を行っていきます。

分析化学者として就職して将来はパン屋さん。
いつかはそんな卒業生も出てくるかもしれませんね!

by かん太郎