せんせのブログ

技術者となった卒業生から学ぶ~化学実務駅伝~

2019.06.19

今日は、企業から分析現場で活躍する卒業生をはじめとした
技術者の方々にお越しいただき、企業で使われる分析技術について
お話をいただきました。
本校では、これを「化学実務駅伝」と称し、
年に3回実施している学校就職行事の1つです。
毎回、異なる企業にお越しいただき、講演のバトンをつないでいただき
今回で47回目の実施となりました。
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学生たちにとっては、現在学校で学んでいる化学の知識や分析の技術が
実際に企業でどのように活用されているのかを
直接、先輩の生の声として聞くことができる貴重な機会です。

今回お越しいただいたのは、株式会社八代より、
卒業生2名を含む4名の方々にお越しいただきました。
こちらの企業では、油を扱っておられます。
油といっても、たくさんの種類がありますが、
高い技術力で油に化学的な加工を行い、
より付加価値の高い油を製造、販売されています。
日常生活の中で、私たちが直接手にする商品そのものではなく、
食品中に含まれる添加物や、化粧品に使われる原料の1つになるような
油を製造されています。
この油が使われている具体的な商品名は言えませんが、
私たちは、普段気付いていないだけで、
実は、こちらで製造された油をたくさん使っているのです。

株式会社八代では、すでに多くの卒業生が活躍していますが、
今日は2名の卒業生が来てくれました。
まずは、3年前に本校を卒業したM様です。
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現在は、加工油を製造する現場で、
学生時代に学んだ有機化学や有機合成の知識を活かし、
取引先企業から出される要望に応じて、
1つ1つの製品を、時には職人技とも言える技術を使って
製造されています。
学生当時を知る私は、大勢の学生を前に緊張をされながらも
堂々と話される姿に、とても感動しました。

続いて、下の写真は昨年度に卒業をしたM様です。
品質管理の分析技術者として、製造される油の成分などを分析されています。
入社して、まだ数ヶ月ですので、
まだまだ勉強中とのことでしたが、しっかりと業務内容を話していただきました。

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「企業に入った時、分析室で使われていたいろいろな分析装置は、
 学校で見て扱ったことのある分析機器が多くあったので、
 スムーズに業務に入ることができました。」
と話されていました。

学生たちは、既に技術者となって活躍する先輩からの声を聞いて、
講演後の質疑応答の時間には、積極的に質問をしていまいた。
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1年生にとっては、卒業生を通して、将来の自分自身を
イメージできる貴重な機会になったと思います。
明日からも授業や実験がありますが、
卒業生のような分析技術者を目指し、
一歩ずつ進めていきましょう!

本日、ご講演をいただきました
株式会社八代のみなさまには、改めてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

By ぽてと