せんせのブログ
【土・日開講「分析化学応用学科」】化粧品の品質管理実務を実験でイメージ!
2018.01.21
土日学科の1年生は、化粧品分野の品質管理業務を本日の応用分析化学実験で経験しました。
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本校では、社会人や大学生など、平日に通学できない方を対象とした、土曜日・日曜日開講の
「分析化学応用学科」を設置し、技術職への就職・転職、現職でのキャリアアップ、勤務先や
自身が経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得など、多様なニーズに対応しています。
週末のみの開講ですが、2年間の通学で卒業が可能で、卒業と同時に無試験で3つの国家資格
(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)を全員が取得
できることは平日開講の学科と同様です。ただ、学生がこの学科での学習内容を活かしたいと
考えている職業分野は、環境・材料・食品・医薬品・バイオ・化粧品・有機合成...等と幅広く、
それらの業界ニーズにも対応するために、入学定員を20名として少数精鋭で開講しています。
この学科では1年次後期から、それまでに修得した技能が各分野でどのように活用できるのか、
その実務の一端を経験できる「応用分析化学実験」があります。環境・食品・医薬品・化粧品・
材料などの実サンプルを、公定分析法(国や公的機関などで定められた分析方法)で分析する
実践的な実験ですので、就職や転職を見据えてその分野を検討、または確認する機会にもなる
土日学科ならではの実験で、この学科のカリキュラムにおける大きな特徴の一つでもあります。
先日のブログで、環境分野の実験を行う様子を紹介しましたが、今日は化粧品分野の実験です。
市販されている化粧品に紫外線防止剤がどれだけ含まれているのか、高速液体クロマトグラフ
(HPLC)を用いて分析しました。
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紫外線防止剤は、紫外線を反射する成分と、紫外線を吸収して熱等に変える成分がありますが、
今回は後者の分析です。化粧品を開発・販売する企業では「品質管理の業務」に該当しますが、
化粧品分野への就職を希望するKさん(下の写真)に実験を通して感じたことを聞きました。
『化粧品分野への就職を志望していますし、女性としても日焼け止めは気になりますので、
今日の実験をとても楽しみにしていました。今回は日焼け止めの効果が記された実際の
製品を使って実験ができたこと、測定結果を厚生労働省の基準値と比較するところまで
行ったので、実務をイメージすることができました。もうすぐ就職活動が始まりますが、
今日の実験を通して、ぜひとも希望する化粧品分野に就職したいと改めて思いました。』
本日実施した実験のように、その業界の実務を行うためには、それに関係する基礎的な技能の
修得が前提条件となります。今日使用した分析機器は、高速液体クロマトグラフですが、この
機器については講義で原理や構造等を学び、「機器分析化学実験」で取扱方法やメンテナンス、
トラブルシューティング(問題解決法)を学んできました(その様子は以下からご覧ください)。
2018.01.06 「基礎から着実にステップアップできる機器分析化学実験」
2018.01.13 「企業で役立つ!分析機器のメンテナンスを学びました!」
土日学科の在校生はそのほとんどが平日に仕事をしている社会人です。座学はもちろんのこと、
実験も基礎から応用、そして実践的な内容へと、繰り返しながらステップアップしますので、
入学までに化学を学んだことがなくても、無理なく分析化学技術者へと近づくことができます。
これまでの卒業生と同じように、この1年生全員が入学動機を実現してほしいと考えています。
by あずみ


