せんせのブログ

化学者の卵誕生!

2006.09.06

今日は大阪市立中央高校の先生・生徒合わせて10名の皆さんをお迎えし、同校の進路講習会を本校で実施しました。同校生徒が18の専門学校などに分かれて訪問し、直接見聞することで、自分の興味のある仕事や進路を選ぶ参考とするのです。
冒頭の挨拶で、私は生徒さんに「皆さんはいい高校に行きましたね」と語りましたが、最近、高校の先生でも民間業者に委託し、高校の中に業者が集めた専門学校や大学の広報担当者を呼んで生徒に紹介するということが多くなっています。それはそれで悪いとは言いませんが、やはり自分の進路は自分の目で確かめる。先生は生徒のために自分で専門学校等の情報を収集することが重要です。民間企業では待ってて仕事ができる、動かないで誰かがやってくれるなんてことはないのですから、自分の一生に関わる進路や職業の情報は、自分で足を動かし自分の目で判断させることを教えてやって欲しいと思うのです。そういう意味で、多くの専門学校等に先生自ら交渉し、足を運んで準備し、実際に生徒を訪問させ体感させる、当たり前のようでできないことをやる生徒を思う高校なのだと実感しました。
さて、本題。校舎や設備の見学はもちろん、化学やバイオの楽しさを感じながら仕事や生活との関わりを感じて頂くため、体験実験を実施しました。DNAを取り出して観察したり、医療材料や衣類に欠かせない合成繊維を作ったり、携帯電話やゲームなど最新の機器には欠かせない金メッキの技術を体感したり。特にゲル燃(キャンプや料理などでよく着火剤として使われるもの)を作っている際、液体と液体が混じった瞬間に燃料が固まった様子を見て、思わず生徒さんから「化学ってすごいっ!」と声が上がりました。
化学は「理科離れ」の代表のように言われますが、生きていく上で欠かせない技術。座学だけでは到底感じられない楽しさとすごさを感じて頂けたようです!こうしてまた一人の化学者の卵が誕生したのでした。
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by かりめろ