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-実験 NO.180-

実験A-22 <セッケンからアロマキャンドルを作ろうの巻>

所要時間
20分
投稿者
日本分析化学専門学校

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準備するもの

【使用器具・薬品】
・ 固形石けん 1/3個
・ 塩酸もしくは酢酸(食酢)300ml
・ アロマオイル(お好みのもの)
・ たこ糸(細いものは三つ編み)
・ ガーゼ 4~5枚(重ねて使用)
・ お弁当用アルミカップ(型に使用)
・ 下ろし金 1個
・ ホットプレート 1台
・ ガラス容器(100mL程度×2、200mL程度×1)、ガラス棒、ロート

【材料の入手】
・ 石けん:百円ショップで売っているもので充分です。
・ 酢 酸:スーパーなどで市販されている食酢約300mLで充分です。(入手可能であれば、6mol/L塩酸約100mLでも代用できます)

実験の手順

  1. セッケンをおろし金ですり下ろす。 (はさみで粉々に切ってもOK!)
  2. 下ろしたセッケンをビーカーに入れ、42~45℃ぐらいのお湯を少量入れてかき混ぜて溶かす。(※ソフトクリーム状になるまでかき混ぜる。このとき不十分だと脂肪酸が分離しないので、しっかりとかき混ぜましょう)
  3. 塩酸を少しずつかき混ぜながらくわえていくと、ロウの成分が浮いてくる。白濁がなくなるまで塩酸を加えた後、しばらく放置する。(※浮いてきた油分が水に溶けているようであれば、氷を入れて冷やす)
  4. ロウの成分をガーゼでこし、よく絞る。(※ゴム手袋をしていないと手に塩酸が付くので注意。しっかり水分を絞りましょう)
  5. ロウの成分をビーカーに入れて弱火で温めると、ロウは融け、下に水分がたまります。(※このとき加熱しすぎると突沸するので注意する)
  6. 上に浮いたロウだけをアルミカップなどの型に流し込み、芯になるタコ糸を入れ、自分の好きな香料や着色料を入れて、世界に一つだけのアロマキャンドルの出来上がり!(※固化した固化した後も、残っている水がたまることがあるので、その時は点火する前に水を捨てください。)

アドバイス

  1. 実験上の注意は、操作手順内に、<※印>にて明記しています。よく読んで実験を行ってください。
  2. 市販のロウソクの成分はどのようなものが多いのか、下の解説を参考に、調べてみてください。
  3. 塩酸は腐食性がある物質です。塩酸が皮膚に付いた場合すぐに多量の水で洗ってください。

解説

私たちの使っているセッケンは、牛や豚などの脂肪と水酸化ナトリウムを反応させて作られています。詳しく説明すると、セッケンは、脂肪の構成成分の一つである「脂肪酸」と「水酸化ナトリウム」のNaが反応してできた「脂肪酸ナトリウム(CnH2n+1COONa)」と、グリセリンとからできています。 この脂肪酸ナトリウムに、塩酸(HCl)を加えることで、ステアリン酸などの弱酸の脂肪酸(CnH2n+1COOH)が浮いてきます。   CnH2n+1COONa + HCl → NaCl + CnH2n+1COOH  塩酸に限らず、酸性のものなら、食酢(酢酸)、サンポール(塩酸)、レモンのしぼり汁(クエン酸)でも良い。この実験を塩酸ではなく食酢で行う場合はセッケン1個にほぼ1本使用するので、実験をする場合は塩酸や氷酢酸を薄めて使用した方が安上がりですよ。
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