実験の手順
実験1
硬水と軟水の入った100mLビーカー(もしくはコップ)に、水と同等のフルーチェを加える。
→よく観察する。
実験2
硬水と軟水の入った100mLビーカー(もしくはコップ)に、紅茶のティーパックをそれぞれ入れ、約2分間抽出する。
→ティーパックを取り出し、色の変化を観察する。
実験3
硬水と軟水の入った100mLビーカー(もしくはコップ)に、それぞれ石けん水を入れる。
→よく観察する。
アドバイス
・実験2で、紅茶のティーパックを取り出すのが遅い場合、色の違いを見分けるのが困難になります。
そのときは、それぞれ同程度の硬水・軟水を足して色味を薄くし、観察してみたり、もう少し早く取り出したりしてみてください。
解説
1、硬水と軟水の違い
硬水と軟水の違いに大きく関与していることは、ミネラルウォーターに含まれているカルシウムとマグネシウムの含有量です。
紅茶のティーパックを入れた実験では、紅茶に含まれているポリフェノールと、カルシウムイオンがキレートしたことで、硬度が高いミネラルウォーターは不透明になりました。
つまり、硬度の高い水で淹れた紅茶は黒く濁り、紅茶本来の味や香りが損なわれる原因の一種となるということです。
石けん水を入れた実験では、硬水は不溶性の石けん水となりました。
これは、石けん成分の脂肪酸イオンが、カルシウムイオンや、マグネシウムイオンと反応して、脂肪酸カルシウムや、脂肪酸マグネシウムとなったためです。
つまり、洗浄力のない、水に不溶な金属石けんがつくられたということになります。
お風呂場の鏡に付着し、水洗いだけでは落としにくい汚れ(水あか)もこれにあたります。
2、フルーチェに含まれるペクチンとは?
ペクチンとは、リンゴの搾りかすや、レモンなどの柑橘類の皮を原料とするもので、1825年に発見されました。
食品に使用されるペクチンには、「HM(高メトキシル)ペクチン」と「LM(低メトキシル)ペクチン」があり、HMペクチンは糖濃度が55%以上、pH3.5以下でゲル化します。
LMペクチンは一般に果物から抽出されるペクチンで、甘さ控えめのジャムをつくろうとして、砂糖を加える量を減らすと、さらさらとしたジャムになってしまう原因です。
一方、LMペクチンはカルシウムなどとカルボキシ基とのイオン結合でゲル化します。
そのため、高い糖濃度を必要としない甘みの少ないお菓子作りに活用されます。
フルーチェにはLMペクチンが使用されており、通常は牛乳のカルシウムイオンと反応しゲル化します。
しかし、今回の実験では、硬水に含まれる高濃度のカルシウムイオンと反応してゲル化しました。
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