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実験A-30 <びっくり目玉焼き>

投稿者
日本分析化学専門学校
所要時間
30分
使用器具・薬品
【使用器具・薬品】
紫イモ、卵、ビニール手袋、包丁、ホットプレート、油、割り箸、ビーカー、時計皿(紙皿)

【材料の入手】
・卵 市販品を購入
・紫イモ 市販品を購入 (収穫時期により、販売されていない時もあります。)

操作1 紫イモ液の抽出 1. 冷凍した紫イモを自然解凍する。 2. ビニール手袋をはめ、ビーカーの上で絞る。100%紫イモ液の出来上がり。 操作2 びっくり目玉焼き作り 1. 卵を卵黄と卵白に分け、卵白に紫イモ液を加えてかき混ぜる。 2. 加熱したホットプレートに卵白を落とし、次にその上に卵黄を落とす。

  1. 紫イモの購入 秋(10月~)が収穫時期となるため、それ以前の購入は困難です。また、一度加熱しピューレ状となった紫イモは冷凍後解凍しても絞り出せません。
  2. 紫キャベツや茄子 紫イモに含まれている紫色の成分(アントシアニン)は紫キャベツや茄子の皮にも含まれています。同様に卵に色を着けることが可能です。
  3. ホットプレート 高温になります。火傷には十分注意しましょう。

紫イモ液と卵白の反応(アントシアニンのpHによる色の変化) 紫イモにはアントシアニン系色素が含まれています。アントシアニンは、「酸性溶液中で赤色、アルカリ溶液中で青色を呈するような色素」の総称として使われています。このアントシアニンは酸とは安定な塩を作り、赤色になります。これはピリリウム塩の部分が、短波長の光(青色)を吸収しているためです。 pHが大きくなり、アルカリ性になると、溶液中のH+がほとんど無くなりOH-が増えてきます。すると色素の残りのOHから水素イオンが取れてO-になります。OHの部分がO-になることによって、短波長の光(緑と赤(黄色))を吸収し、淡赤色から青色になります。ただ、アントシアンはアルカリ性では安定で変色しやすく、種類によっては青色にならないものもあります。 紫イモをはじめ、ほとんどの食品は酸性ですが、卵白は数少ない「アルカリ性」の食品ですので、アントシアニンと混ざることにより、色が変わるのです。