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-実験 NO.166-

実験A-15 <プラスチックを燃やしてもいーんですか(2)の巻>

所要時間
20分
投稿者
日本分析化学専門学校

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準備するもの

【使用器具・薬品】
・ プラスチック材料 各少量(フィルムなら1cm角)
・ ビニルシート、電線の被覆線(ポリ塩化ビニル)
・ サランラップ(ポリ塩化ビニリデン)
・ ペットボトル(ポリエステル)
・ 菓子袋、ポリエチレンシート(ポリエチレン又はポリプロピレン)
・ ナイロンストッキング(ポリアミド)
・ セロファン
・ その他身近にあるプラスチック材料
・ 銅線(径1~2mm、15cmくらい)
(なければ電気コードの先端を5cmくらいむき出しにしてこよりを作って代用する)

【材料の入手】
・ 銅線(工具売場などで入手可能)
・ 各種プラスチック(家庭にあるものでよい)

実験の手順

  1. 銅線の先をガスコンロの還元炎の中に入れ、炎色反応がほとんど消えるまで加熱する。
  2. 熱いうちにプラスチックに触れさせ、プラスチックの一部分を溶かすようにそぎ取り、再び強熱する。
  3. プラスチックを燃焼させ、炎色反応、煤煙の有無、臭気を調べる。

アドバイス

  1. 大まかな注意点は「A-14」を参照されたい。 
  2. 炎色反応を示さない材料の識別は難しいので、燃えかたや臭気などの注意深い観察が必要。
  3. プラスチックの焼ける臭いで気分が悪くなることがあるので、換気には十分注意すること。

解説

  1. ポリ塩化ビニルは塩素を含むので、青緑色の炎色反応が現れます。(「実験A-14」参照)
  2. ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)はベンゼン環を含んでおり二重結合(-C=C-)があるので燃やすと不完全燃焼を起こし、すすが発生します。 
  3. ポリエチレンとピリプロピレンは他のプラスチック類と異なり、密度が1より小さいため、試料片を水に入れると浮くことで判別できます。また、ロウソク(パラフィン)と成分が類似しているため、燃やすとロウのような臭気を発生します。但し、この二つを簡単に識別するのは非常に難しいです。  
  4. ナイロン(ポリアミド)は絹を燃やしたときのような独特の臭いがします。また、-CONH-結合が存在するため、熱分解して発生するアンモニアを検出することによって識別できます。
  5. セロファンは主成分がセルロースで、燃やすとキナ臭く、自燃性があるので、焼いた銅線の上に置くだけで燃え出します。また、吸水性があるので水に浸すと膨潤します。
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