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-実験 NO.212-

実験B-38 <お芋でグラデーションゼリーの巻>

所要時間
120分
投稿者
日本分析化学専門学校

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準備するもの

【使用器具・薬品】
・300mlビーカー2個
・100mlビーカー1個
・攪拌棒1本
・ガーゼ(15cm×15cm程の大きさ)2枚
・キッチンペーパー数枚
・アルミホイルまたは炭
・アルカリ単三電池2本
・電池ボックス、電線
・包丁または糸
・大根おろし
・ガスバーナー
・冷凍した紅芋ペースト(紅芋を蒸かした後に裏ごしして冷凍させたもの)
・塩化ナトリウム2g
・寒天6g

【材料の入手】
・紅芋・・・・・・・・・・・スーパーで購入(1本:200円)
・寒天・・・・・・・・・・・スーパーで購入(1kg:5,000円)
・塩化ナトリウム・・・試薬会社で購入(500g:650円)
・電池ボックス・・・・・・ホームセンターで購入(1個:200円)

実験の手順

  1. 冷凍紅芋ペーストを凍ったまま、大さじ2杯分くらい大根おろしですり下ろし、300mlビーカーに入れる。
  2. すり下ろした紅芋のペーストに水200mlを加える。この時、紅芋から水に色素が移動します。
  3. 上澄み液を2枚重ねのガーゼとキッチンペーパーを重ねたものでろ過をする。
  4. ろ液のみを300mlビーカーに入れ、寒天6gと食塩2gを加える。
  5. 寒天が溶けるまで加熱する。加熱時には寒天が焦げないように十分かき混ぜる。
  6. アルミホイルをねじって電極を2本作製する。
  7. 電極がお互いに接触しないように注意し、100mlビーカーにセットする。
  8. 溶かした紅芋寒天溶液を100mlビーカーに注ぎ込む。
  9. 寒天全部が固まるまで待つ。 この時にビーカーの周りに濡らしたペーパータオルを巻くと寒天が固まるのが早まります。
  10. アルカリ単三電池2本を電池ボックスにセットする。
  11. 電池ボックスの出力につないだ電線をビーカーにセットした2本の電極につなぐ。
  12. 電流を流し、寒天の色の変化を観察する。
  13. 約1時間ほど電流を流したらビーカーから取り出し、2本の電極の間を包丁または糸で、切断し断面を観察する。

アドバイス

  1. 生の紅芋を摺り下ろすと、細胞に含まれる酵素によりアントシアニンがすぐに分解されます。酵素は熱に弱いため、加熱することで活性を失います。そのため、紅芋を一度蒸かして分解酵素を失活させます。
  2. 電極としてアルミホイルを使用しましたが、炭を使用する場合は、炭の端にアルミホイルを巻き付けて電池とつなぐための端子にするとよいでしょう。
  3. グラデーションの出来やすさやスピードは、電池から流れる電流の量に比例します。そのため、電圧を高くすることにより、電流を増やし色の変化を早くすることが出来ます。

解説

グラデーションが出来る理由 水を電気分解すると、 陰極では、水素ガスが発生すると同時に液性をアルカリ性にします。 陽極では、発生した塩素が水に溶け、HClとHOCl(次亜塩素酸)を生じ、酸性にします。 アントシアニンは、酸性にすると赤紫色になり、アルカリ性にすると黄色くなります。そのため、陽極では寒天が紫色が濃くなり、陰極では寒天が黄色になったのです。
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