物質を分析することは、バイオ・化学・環境・医療・生活のすべての基本です。
分析化学は地球に存在する物質(モノ)の中に
「どこに」「なにが」「どれだけ」「どのように」「あるのか」を
さまざまな分析方法を使って明らかにしていくことです。
かわいたノドに泡の刺激がたまらないビール。「生だ」「ドライだ」とビールメーカーは激烈な競争をしています。ビールの中にふくまれる何がおいしさをつくるのか、このホップを使うと味がどう変わるのか。分析化学者が調べあげたデータがうまいビールづくりの出発点です。
きれいになろうと思ってつけた化粧品で肌が荒れては大変。安全性のチェックは、化粧品メーカーにとっても重要なプロセスの一つです。微妙な色を出す原料の組み合わせを探しだすのも分析化学者の仕事です。
蒸留水には味がありません。水に「うまい・まずい」があるのは、いろんな成分を含んでいるからです。ミネラルウォーターの味の秘密は、成分とその割合。分析化学者がおいしさを追求します。一方、水道の水も浄化のプロセスで何度も分析されています。発ガン性物質は含まれていないか、といったことも調べるのです。
あっちの温泉は腰痛に、こっちの湯はリウマチに。温泉へ出かけると、いろんな効能がかかげてあります。それを調べるのは分析化学者。このごろは、「うちのお風呂に溶かすだけでたちまち○○温泉にはやがわり」なんていう「温泉の素」も売ってます。開発には、当然、分析化学者が力を貸しました。
空には煙、川には排水。いらなくなったモノが工場から毎日たくさん出ています。煙や排水に基準以上の有害物が含まれていないか、分析化学者が工場の中から見張っています。企業側ではなく地方自治体のスタッフとして環境を監視する専門家も分析化学者です。
手に触れるものはなんでも口にいれてしまう赤ちゃん。もしも、おもちゃから有害物質がしみだしてきたら。そんなことのないように、原料を確かめ製品を検査します。
CDができあがる途中でも分析化学者の出番があります。素材を検査したり、製品プロセスで使う薬品をテストしたり。アイドルの声が限りなくナマに近い声で聞けるのも彼らのおかげなんです。
ハンバーガーやフライドチキンといったファーストフードは、大きな工場で半完成品にしてからお店に運びます。お店で使う油や調味料もぜんぶ同じ。だから、同じチェーンならどこで食べても同じ味。味を保つためにも品質を保つにも分析化学者の作ったデータが役立ちます。

















